牧神の絵画

牧神の描かれた絵画をひたすら集めています

シャルル・グレール Charles Gleyre

シャルル・グレール(1806-1874)はスイス・フランスの画家。画塾でいろんな画家に教育を行っていた先生で、生徒にはジェロームやらモネやらなにやらすごい名前が散見されます。ウィキペディア見る感じだと画塾というよりおえかき自習室っぽいですが、なんかほのぼのしてていいですね。

 

Venus Pandemos (1852-53)

File:Charles Gleyre - Venus Pandemos.jpg - Wikimedia Commons

Venus Pandemosというのは「地上のヴェヌス」ということで、「天上のヴェヌス」に対応する概念です。調べる際はVenus PandemosよりAphrodite Pandemosの方が引っかかりやすいかも。

天上の純粋で精神的な愛ではなく地上の肉体的・官能的な愛、という感じでしょうか。こちらの作品は「天上の愛」のメタファーになりがちなクピド(エロス)が顔を覆って逃げ出そうとしており、一方「地上の愛」のメタファーになりがちなサテュロスがノリノリで先導していることで女神の地上性を描き出しているようですね。

あんまり女体がメインの絵は入れないようにしてるんですが、ヤギとサテュロスがかわいいのでつい。