牧神の絵画

牧神の描かれた絵画をひたすら集めています

フランソワ・クルーエ François Clouet

フランソワ・クルーエ(1510?-1572)はフランスの画家。宮廷画家です。

身体のバランスなどは初期ルネサンスらしいのですが、たまにアールデコかというくらい肌の質感が滑らかで怖いです。とはいえそんなアンバランスさが初期ルネサンスのいいところだと思います。

 

The Bath of Diana (1559)

File:Clouet - banhodiana02.jpg - Wikimedia Commons

ルーベンスのものと比べて穏やかな印象のディアナの水浴です。どれがディアナなのかいまいちわからない……

左奥の馬に乗った人と右奥の猟犬に襲われる鹿は、異時同図法でアクタイオンの神話を描いているのではないかと思われます。しかしアクタイオンがズタズタにされているのにサテュロスが平然とディアナに並んでいるのは不思議な感じ。

不思議といえば手前のサテュロスが右手に持っているもの。ラッパでしょうか。すごい青いけど。

パッと見ただけでは謎が多い一枚です。上のウィキメディアのページに転載元として貼ってあったポルトガル語のサイトでめっちゃくちゃ詳細な背景情報が語られているようですが、なにぶんポルトガル語なので読むのが大変です。