ハンス・トーマ Hans Thoma
ハンス・トーマ(1839-1924)はドイツの画家。アルノルト・ベックリンと親しかったとのことで、言われてみれば作品の雰囲気が似てるかも。パキっとコントラストの効いた塗りが特徴的です。
File:Hans Thoma Oktober.jpg - Wikimedia Commons
10月の寓意です。左の人はたぶんディオニュソス。トーマはこうした猫背のサテュロスをよく描いてる気がします。
検索してたら1月の絵や4月の絵もあったので、たぶん12ヶ月分揃ってるものと思われます。
File:Hans Thoma Faun und Jüngling.jpg - Wikimedia Commons
サテュロスが人間の青年になにか言っています。笛の吹き方を教えているのかもしれません。笛を吹いているような仕草で歯笛を吹いているのかもしれません。わかりません。
File:Hans Thoma - Faun und Jüngling.jpg - Wikimedia Commons
またしてもサテュロスと若者。しかしこちらは同年代のようですね。人間が楽器を弾いて歌いサテュロスが聴くというステキなシチュエーション。
https://artvee.com/dl/satyrs-family-bringing-up-of-zeus#00
赤子のゼウスを見守るサテュロスたち。珍しい主題です。ゼウスはモッコモコの羊毛で寝入っています。右端にいるヤギはゼウスを育てた雌ヤギのアマルテイアでしょうか。
Allegorie des Steindrucks by Hans Thoma - Artvee
「リトグラフの寓意」というタイトルです。どういうことでしょうか。リトグラフの刷り師(サテュロス)はゼエゼエ言って印刷してる一方で元絵を描いた画家(天使)だけ名前が売れてお金も持っていくとかそういうことでしょうか。世知辛いですね。この解釈で合ってるとしたら、名もなき労働者をサテュロスに当てはめるトーマのセンスに好感が持てます。
天使のドヤ顔がすごい。サテュロスの猫背もすごい。
File:Hans Thoma Bacchanten-Szene.jpg - Wikimedia Commons
あらーかわいい。しかしサテュロスが限界であるように見えます。筋肉も無いし大丈夫でしょうか。息を整えて水を飲んでください。